今年も卒業旅行のシーズンが到来し、多くの学生が旅立ちを迎えます。大学生活の集大成ともいえる卒業旅行は、かつての修学旅行とは違い、友人同士で計画し、自分で資金を工面して行く特別な体験です。
これまでの数年は円安や物価高の影響で、卒業旅行は「安くて近くて短い」が主流でした。国内旅行に加え、韓国や台湾などの近場の海外、さらにベトナムやタイも人気の選択肢でした。しかし、2026年に旅行アプリが実施した学生向け調査では、この傾向に変化が見られました。
特に注目すべきは、ヨーロッパ旅行への関心が急激に高まっている点です。前年と比べ2.4倍に増加し、現地の物価も高い中で、予算は35万円以上を想定する学生が6割、50万円以上も2割に上ります。さらに、7割以上の学生が「アルバイトや貯金で自力で準備した」と回答しており、卒業旅行は単なる消費ではなく「自己投資」として捉えられていることがわかります。
予算の使い方もメリハリが効いています。交通費や宿泊費でコストを抑え、体験観光や食費にはしっかり投資する傾向です。たとえば、移動に時間をかけても安い便を選び、宿泊は必要最低限に抑える一方で、現地での体験や食事は妥協せず楽しむのです。このように、限られた資金を効率よく使いながら、価値ある経験を最大化するのが2026年の学生たちの卒業旅行スタイルです。
かつてはブランド品を買うことが旅行のステータスとされていた時代もありましたが、現在は「その場でしか得られない体験」に価値を置く学生が増えています。現地での文化や食事、交流など、五感で体験することで、旅行そのものが自己成長の投資となるのです。
つまり、若者の卒業旅行は単なる消費ではなく、自己投資としての価値観が反映された新しい形になっています。費用を削ることが目的ではなく、最高の経験を得るために必要な選択と調整を行う。2026年の学生たちの卒業旅行からは、時間もお金も最大限に活かす合理的で前向きな姿勢が見えてきます。
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